TC-1200RHアルバック理工株式会社(本社 神奈川県横浜市、代表取締役社長 石井芳一)は、低温領域での安定した測定と測定時間の大幅短縮を可能にした「レーザフラッシュ法熱定数測定装置 TC-1200RH」を開発し、販売を開始します。

製品概要
近年、世界のエネルギー需要の急激な増大に伴い、再生可能エネルギーと持続可能な発展のためのエネルギー研究に多くの注目が集まっています。その中で も、これまで捨てられていた廃熱を利用して電気エネルギーに変換する、熱電材料と熱電装置はことのほか注目されています。この熱電材料の開発では廃熱利用 が容易な低温領域(室温~200℃)での評価、さらには多くの試料を評価するため、測定時間の短縮が求められるようになってきました。

しかし、従来の抵抗炉を使用したタイプの測定装置では、低温領域での温度安定に数時間という長い時間を要し、さらに昇温時間・測定後の冷却にも多くの時間が必要となり、1日の測定は一回程度が限度となっていました。

今回発表する、「TC-1200RH」ではこれらの低温領域の測定時間の短縮の要望を満たすために、加熱炉に赤外線ゴールドイメージ炉を採用しました。

レーザフラッシュ法ではレーザ照射による試料の温度変化を赤外線センサで測定しています。赤外線ゴールドイメージ炉を使用した場合、赤外線ランプからの赤外線強度が非常に高いため、従来の技術では試料から放射される赤外線のみを検出するのが困難でした。そこで赤外線ゴールドイメージ炉からの赤外 線と試料からの赤外線を分離する遮光技術(特許出願済)を開発し、赤外線ランプ加熱中でも試料の温度変化を赤外線センサにて測定することを可能にしました。

この当社独自の技術で赤外線ランプ加熱中での熱拡散率測定を可能にし、抵抗炉では困難であった低温領域(室温~200℃)での温度安定と、さらに高速昇温・高速冷却を実現し、従来の抵抗炉(当社従来装置)に比べ測定時間を約1/4に短縮しました。

製品の特長

  • 赤外線ランプ加熱の採用により、抵抗炉に比べ約5倍の高速昇温が可能
  • 熱設計の見直しにより、試料取り出しまでの試料冷却時間を約1/4に短縮
  • 温度制御系の改良により、低温領域(50~200℃)での温度制御性を向上

赤外線ゴールドイメージ加熱炉と抵抗炉の昇温・冷却速度比較

昇温・冷却速度比較 抵抗炉
(従来装置)
赤外線ゴールド
イメージ炉
(TC-1200RH)
昇温速度 ~100℃ 1℃/min 10℃/min
100℃~300℃ 5℃/min 20℃/min
300℃以上 10℃/min 50℃/min
冷却時間 1000℃→100℃ 180min 40min

機種

レーザフラッシュ法熱定数測定装置 TC-1200RH

用途

  • 熱電材料の研究開発
  • 金属、有機材料の研究開発
  • FPD周辺材料の熱拡散性及び熱伝導性の評価
  • 半導体デバイスや素子のモールド(封止)材料の熱拡散性の研究開発

適用材料

  • 熱電材料
  • 金属材料
  • 塗料
  • 高熱伝導性シート
  • 有機材料

販売計画

販売開始 2012年1月中旬 予定
各機種合計 初年度10台(海外含む)

今後の予定

11月21日から23日に、慶応義塾大学日吉キャンパスにて開催される「第32回日本熱物性シンポジウム」において、本装置をご紹介させていただきます。

装置写真

TC-1200RH

■製品紹介ページ
レーザフラッシュ法熱定数測定装置「TC-1200RH」