熱電材料の熱電率(ゼーベック係数)と電気伝導率を同時に測定する装置です。簡単な操作で-80℃~1000℃までの温度範囲の測定機を準備しております。
用途
半導体系、セラミックス系、金属系と幅広い材料の熱電特性評価。
特長
- 温度制御性に優れた赤外線ゴールドイメージ加熱炉と温度差制御用マイクロヒータを採用
- 測定はコンピュータ制御され指定温度で各温度差ごとに測定、暗起電力の除去など自動測定が可能
- オーミックコンタクト自動チェック機能(V-Ⅰプロット)を標準装備
- オプションアタッチメントにより、薄膜測定も可能
- 高抵抗型にカスタム可能
特許や規格
熱電能JIS R 1650-1
抵抗率JIS R 1650-2
仕様
型式 | ZEM-3L | ZEM-3LW | ZEM-3M8 | ZEM-3M10 | ZEM-3HR |
---|---|---|---|---|---|
温度設定範囲 | 測定温度ステップ及び温度差ステップ数 最大125 | ||||
温度範囲 | -80〜100℃ | -100〜200℃ | 50〜800℃ | 50〜1000℃ | 50~800℃/1000℃ |
試料寸法 | 角または、φ2〜4mm × 長5〜22mm | ||||
測定雰囲気 | 低圧Heガス中(大気中) | ||||
抵抗測定範囲※ | 50μΩ~ 100kΩ | 50μΩ~ 10MΩ |
※材料の材質および熱電対プローブとの接触による影響で、測定範囲が変わる場合がございます。
測定原理
試料は円柱または角柱で加熱炉内の上下ブロックに挟んで垂直にセットします。所定の温度に加熱・保持しながら、下部ブロック内のヒータによって試料に温度勾配をつけます。ゼーベック係数の測定は、試料側面に押し当てた熱電対で上下のT1、T2と熱電対の片側同一素線間の熱起電力dEを測定し求めます。
電気抵抗測定は直流四端子法で、一定電流Iを試料両端に印加して熱電対の同じ素線間の電圧降下dVを測定し、リード線間の熱起電力を除いて求めます。
電気抵抗測定は直流四端子法で、一定電流Iを試料両端に印加して熱電対の同じ素線間の電圧降下dVを測定し、リード線間の熱起電力を除いて求めます。
P型 Si80Ge20焼結体の測定例
データのご提供:産業技術総合研究所 エネルギー技術研究部門 熱電変換グループ
ZEM-3シリーズ用オプション 薄膜アタッチメント
論文リスト
- One-Minute Joule Annealing Enhances the Thermoelectric Properties of Carbon Nanotube Yarns via the Formation of Graphene at the Interface
ACS Appl. Energy Mater. 2019, 2, 7700-7708
10.1021/acsaem.9b01736
- Fabrication by Coaxial-Type Vacuum Arc Evaporation Method and Characterization of Bismuth Telluride Thin Films
M. UCHINO,1 K. KATO,2 H. HAGINO,1 and K. MIYAZAKI1,3
Journal of ELECTRONIC MATERIALS, 2013 TMS
10.1007/s11664-012-2438-2