本装置は、熱電モジュールを実使用する環境(大気中・荷重下)で、そのモジュールに対して温度差を与えた時に回収できる最大発電量や熱流量、及びその結果から算出する事ができる変換効率を評価できます。
また長時間稼働や熱サイクルによる熱電モジュールの評価試験も行う事ができ、モジュールの新規開発目的としての使用は勿論、市販のモジュールが実際に組み込まれる温度や荷重での耐久性評価も可能です。
用途
- 大気中、荷重下での熱電モジュールの最大発電量と熱流量の評価
- 最大発電量と熱流量から算出するモジュールの変換効率評価
- 長時間測定による熱電モジュールの耐久性評価
特長
- 高温大気中での連続負荷により、モジュールの出力特性が評価可能
- 長時間負荷を与え続け、一定時間ごとにPmaxの繰返し測定が可能
- 実際のモジュール組込環境に併せて一定荷重をかけながら測定が可能
本装置は、国立研究開発法人 産業技術総合研究所の研究成果を活用しています。(特許第WO 2017/164104号)
仕様
測定物性 | 発電量、熱流量、変換効率 |
---|---|
温度範囲 | 室温~600℃(ヒーター設定値) |
モジュールサイズ | 40mm角(標準) |
測定雰囲気 | 大気中 |
ユーティリティ
装置寸法 | 約W600 x D600 x H1700(mm) |
---|---|
重量 | 約120kg |
所要電源 | 単相 AC200V, 5kW(本体) 単相 AC100V, 1kW(パソコン) |
試料系ブロック
- I
- 電流負荷
- V
- 電圧
- C
- 冷却水の熱容量
- v
- 冷却水の流速
- Tout
- 冷却水の出口温度
- Tin
- 冷却水の入口温度
発電量(P) = IV
熱流量(Q) = Cv (T out - Tin)
変換効率(η)=P / (P + Q)
酸化物熱電モジュールの測定データ例
- Pmax
- Heat flow
- Efficiency max
- 発電量
- 熱流量
- 変換効率
論文リスト
- 日本熱電学会誌 第15巻第2号(2018)85-88 大気中での熱電モジュール評価装置の開発と検証
The Journal of the Thermoelectrics Society of Japan Vol. 15, No. 2 (2018), pp. 85-88
©2018 The Thermoelectrics Society of Japan